2006-01-01から1年間の記事一覧

ジェイ・ギャツビーのシャツの釦は

『グレート・ギャツビー』を、やっと読了。 読書ちゅう、気に入った一節に出会うと付箋を貼っておく習慣があるのだけれど、七章に入ったとたん付箋だらけになって、このあとひとに貸すには気恥ずかしい状態になってきた。 やっぱり、ギャツビーとデイジーが…

岸田今日子死去

岸田今日子死去との訃報。私、このひとの、ほんとうかどうかしらないけど、マリエンバートで写真を撮って、アルバムに「去年マリエンバートで」って認めて悦に入ったというエピソードが大好きだったなあ。ムーミン逝く。ご冥福をお祈りします。

金と銀の封筒で

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クリスマスってすてき。 蒐めた便箋や封筒や、切手やアドレス帖を入れているちいさな革トランクのなかに、ドイツ製の、表が金色で裏が銀色という洋封筒があって、そんなトンチキな配色の代物は平素つかう機会も無く、どうしてこんの買っちゃったんだか当時の…

いくつかの新しい固有名詞

きょうは髪を切りに美容院へ。 美容院ではいつも、いくつかの新しい固有名詞を仕入れてくるんだけど、きょうは、エイミー・ベンダー、Altmann & Kuhne*1、『ヘンダーソン夫人の贈り物』*2でした。 (前回は、唐長*3、嵩山堂はし本*4、ケラスターゼ*5、だった…

日曜の午さがりみたいなお店

こちらの12月11日ぶんで知った、ドイトがドン・キホーテの子会社になるという話。 ドイトって、うちの近くにもある、とにかく品揃えがすごいホームセンター。毎週行くような場所ではないんだけれど、もしほかのお店で見つけられなかったとしても、とりあえず…

Rhapsody in Blueを聴きながら

さいきんになって源氏物語を読み出したというIくんから、高麗人の夢占だと、源氏の子からいずれ天皇と后妃が出るという話だけど、いいのいいの? と質問される。兄妹あるいは姉弟同士にならないの、としんぱいしているらしい。でも帝位につくのは藤壺とのあ…

Blue Black

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祖父に、万年筆のインクが切れてしまって、と相談される。黒だとか、まじめな色はお義理にカートリッジくらいしか持っていないし(夥しいボトルインクは南の国の鳥の羽の緑とか、菫の花の匂いつきのヴァイオレットだとか)、祖父のパイロットに私のウォータ…

I have a dream.

ひょんなことからキング牧師の例の、“I have a dream”*1の原文を読んだ。中学生のときに英語のテキストで読んだのはクライマックスのごくごく一部にすぎなくて、けっこう長い演説だった。 後半の、ニューハンプシャーの山々からミシシッピの丘までを巡る地名…

初雪のように、淡雪のように

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部署の若い子たちだけで飲んでいたら、隣の部署も同様の集まりで近くで飲んでいるという情報が入り、急遽合流。 この流れ、なんだか憶えがあるわあと思っていたら、昨年の忘年会もそういうことになったのだった。 それでいちねんまえと同じように、いちねん…

いまひとたびの

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ひさびさに大学時代の友人たちと会うことに。 そこにM田さんもいらっしゃるときいて、色めきたってしまった。M田さん! おなじクラスだったけれどひとまわりも年長で、物腰がいつも上品で、博識で、それに優しかったM田さん。え〜、卒業以来ご無沙汰して…

中井英夫『香りの時間』

東京創元社の『中井英夫全集』全十二巻がついに完結するといううわさ。なつかしくなって既刊を引っぱり出してきました。奥付を見たら前世紀の本だったわよ。 読書ちゅう、気に入った箇所にぶつかるとポストイットをはりつけるくせがあるのですが、結局どの頁…

きぬこはオーブンをてにいれた!

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「今週末はおやすみだからひさびさにケーキを焼こうと思ったのに、しらないあいだにうちのオーブンが壊れていたの」 という話をIくんにしたら電話のむこうで『おおう』という、なにか咆哮に似たものが聞こえ、つづけて、『ぼくの部屋にあるのは、じつはオー…