金と銀の封筒で
クリスマスってすてき。
蒐めた便箋や封筒や、切手やアドレス帖を入れているちいさな革トランクのなかに、ドイツ製の、表が金色で裏が銀色という洋封筒があって、そんなトンチキな配色の代物は平素つかう機会も無く、どうしてこんの買っちゃったんだか当時の自分の気が知れない、と積年にわたってもてあましてきたのだけれど、クリスマス・シーズンという、いまこのときこそが投入にうってつけなのだと唐突に気づいた。なにせゴールドの封筒だもの、派手なポインセチア柄の切手にも、血みたいな色の封蝋にだって負けていやしない、むしろおあつらえむき。なかからレースのオーナメントや、広げるとツリーになる紙のカードが出てきても、それはそういうもんでしょ、ってすましているような風情よ。
そんなわけで復唱。クリスマスってすてき! なのです。
それに、喪中だからって控えなくてもいいんだもの。