『チェブラーシカ』/『ミトン』
ロマン・カチャーノフ祭をひとりで開催。
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わにのゲーナは動物園に通勤している、という設定で、動物園にいる動物たちがビジネスライクなのは、たとえば『マダガスカル』(asin:B000BIX7N8)にでてくる動物たちもそうだったけれど、彼らがショウビズのスターといった趣なのに比べると、ゲーナはぐんと「勤め人」っぽかった。昭和の公務員の匂いがするというか、きっと土曜日は半ドンというか。さすが旧ソ連の映画。
『ミトン』は表題作のほかに『レター』と『ママ』も収録された短編映画集。犬を飼うのをママに反対されて女の子がしょんぼりしていると、赤い毛糸のミトンが仔犬に変身して……、というおはなし。女の子は仔犬をかわいがっているつもりなのに、ママの目には手袋を撫でているようにしか見えないという、小粒だけれどピリッと辛いシーンがちゃんと描写されていたのがよかった。
それにしても、毛糸でできた真っ赤な仔犬、というのはかわいらしいイコンだ*1。うちのタイニー・ベッツィー・マッコールに、フェルトで仔犬をつくってあげようかしら……。
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*1:『ミトン』が表題作になって、『レター』や『ママ』がそうではない理由というのは、ここにあるんだろう、とまっさきに思ったくらい。しかし、まず二作が先につくられて、作風が洗練されて『ミトン』へと至ったのだろうと思っていたら、『ミトン』がいちばん旧い作品なのだという。ふしぎ。