満天の星空を見下ろして

 土曜日のはなし。
 おともだちの結婚式の二次会へ行って来ました。
 高い高い塔のようなビルの、展望台のすぐ下の階にあるレストラン。夜だったので、窓の外に目を向けると、はるか眼下の街並の明かりが瞬く星々のよう。満天の星空を見下ろしているよう。
 受付直後、司会者インタヴューにとっつかまってしまいました。「披露宴から出席されたんですか?」と訊かれたので「いいえ」と正直に答えたら、司会者が絶句。きものを着ているので、披露宴も出たのだろう、そのようすを語ってもらおう、と判断されたそうです。私が絶句したい。お召の単衣に洒落袋帯で披露宴に行く勇気はないわ。
 二次会で知り合った新婦のおともだち(私は新郎側出席者)とお話したら、披露宴は和風の会場ということもあって和装のひとが多く、とくに新婦友人はみんな振袖姿。二次会にはドレスに着替えて出席したのだそうです。新婦は新郎の七歳年下、新婦友人も成人式の振袖がまだまだ似合うお年頃。さぞ華やかだったんでしょうね、と既婚者でなくても振袖は厳しいお年頃な新郎友人女子一同でため息。ブーケトスなんて、新郎友人と新婦友人がひと目で判別できるんです。見た目の若さ? いいえ、平均身長が10cmは違うから! 「戦前」と「戦中」という説明書きが出ても違和感ない体格差。とうぜんブーケは最前列の新婦友人がやすやすキャッチ。新郎友人にはまわってきません。
 えっとね、私の経験でいうと、ブーケって、二十代前半でとっても効力はないですよ。むしろとっていると、他の縁談を聞くたびにがっくりくる呪いのアイテムですよ。だから私の友人(のきなみアラサー)に譲ってもらえないかな、とちょびっと思いました。