1/4だけおばあちゃん
桃の節句にあわせて、うちのベッツィ(id:moony:20090527#p1)に着物でもつくろうかしらと、お正月あたりからアンティーク着物屋さんで桃色の古裂をあれこれ買い込んでいたのですが、裁断もしないうちに三月を迎えてしましました。
そりゃー、二月の下旬にソファカバーなんて編みだしちゃったらね! それどころじゃありません。
ソファカバーだの、ベッドカバーだのの「大物」は、おばあちゃんになってから編むものだとなんとなく思いこんでいたのに、ソファにぺったり座ったときのおしりの寒さに耐えきれなくて……、はからずもデビュウ、してしまいました。
ところで、かぎ針の初心者本には必ず載っている、鎖編みと長編みくらいしか使わずに、一段ごとに毛糸の色を変えて四角く四角くモチーフ編んでいって、何枚かをつなげる、あれ。あれのひざかけを「グラニーブランケット」というんだそうです。
やっぱり、「大物」だからおばあちゃんの領域なのね……と早合点していたら、そうではなくて、おばあちゃんがそれまで編んできた編み物のあまり糸や、着られなくなったセーターなどをほどいた毛糸で編むから、そう呼ぶんですって。
なるほど、どの本の作例を見ても、「とにかく多色で! そして、より素っ頓狂な配色にしたもん勝ち!!」といった雰囲気が共通してあるのは、そんなルーツがあったからなのねえ。
おばあちゃんがこれまで編んだ毛糸たちが一望できるグラニーブランケット。まるで人生のアルバムのよう。
それに比べて、私が編んでいるソファカバーは、四色の毛糸をつかって、そのうちの三色は新しく買ったものなので、おばあちゃん度が足りません。
一色だけ再利用の毛糸はこの日(id:moony:20100214#p1)に書いた、きょねんのヴァレンタインのマフラーになりかけだったものです。……アルバムに載っちゃうのは、ナニな思い出。でも、ソファのある部屋のカーテンと同じ色なんだもの。ようするに、好きな色なのです。