ハネムーンも三回目

 例年、主人の仕事の関係で、夏休みの旅行は一泊二日がせいいっぱいだったのですが、ことしは九日間!
「海外にも行けるよ! ヨーロッパでもいいよ! どこに行きたい?」
 と訊かれたので、
「じゃあイタリアとフランスとドイツ」
 と答えたら、
「日程のほとんどが移動で終わるんだけど……」
 との指摘を受け、驚愕! そんなに距離があるのか。せいぜい、千葉と茨城と栃木くらいの位置関係というイメージだったので、まじめにびっくりしました。
(主人は卒業旅行が欧州一周だったのだけれど、私はアジアから外に出たことがありません)
 一国だけに絞り込んで!! と言われたので、とりあえず、挙げた各国のどこに行きたいと思ったのか、を洗い出し。

 うん。「建物」か「水辺」なんだね、キーワードは……。首都がいっこもないのも、われながら一貫性がある気がしました。
 で、このなかから、「いまのうちに行っとかないと、そのうち水没しそう」という、しょうもない理由で選ばれたのがヴェネツィア
 そんなわけで、ことしの夏休みはイタリアです。
 ふだんの旅行はホテルステイ重視だけれど、今回は添乗員さんつき観光ツアーで、ミラノ、ヴェネツィアフィレンツェ、ローマの定番四都市に、オプションでカプリ島までがっつり巡ります。
 いつもの旅行代理店の女の子に、「じゃあ今回もハネムーンオプションをつけましょうね。いいんですよ、入籍日や挙式日のチェックとかないですから」と唆された結果、往路の機内食はハネムーンミールでした。


 あと二カ月で二回目の結婚記念日なのにね!!
 えーと、何回目のハネムーンだ? バリ、台湾とつづき、三回目?
 ほかのハネムーナーとはあきらかな温度差を感じつつミラノ着。初めてヨーロッパの地を踏んだ感想は、

「ファッションシティ・ミラノって、ファッションセンターしまむらみたいだなあ」
 でした。
 楳図かずおのTシャツのような色柄のマンションも発見。

 ミラノコレクションの街に来て、どうしてこんな画像を撮っているんでしょう、私。でも、初めての国で、なにを撮ったらいいかわからない感が迸る赤裸々な写真だなあと、デジカメ画像を整理していて、思ったのです。