呪術的な

 主人の誕生日プレゼントに、アラン模様のマフラーを編みました。去年編んだネックウォーマー(id:moony:20091029#p1)は、自転車通勤のときはよかったけれど、いまは電車通勤だから、やなの!! と言われてしまったのです。


 編み図は『暮しの手帖』の2008年冬号に載っていたもの。糸はパピーのミニスポーツです。
 アラン模様にはひとつずつ意味があって、中央にあるダイアモンドケーブルは成功と富と財宝を表しているんだそうです。主人が勤務しているのはお金を管理する部署だから、すごくふさわしいと思う。と、いま思いついたから、さも当初からそのつもりで編んでいたかのように、あとで言ってみよう。
 さて、アラン編み。一段のあいだに表目に編んだり裏目に編んだり、ねじり目でラインをつくったり縄編み針に休めたりしていると、なんだか魔法の呪文を綴っているような、呪術的な気分になってくるのでした。ただのメリヤス編みや、かぎ針編みではそんな感覚にはならないのに。ふしぎ!
 ところで、「ウール100パーセントって……ようするに、羊だよね」とひらめき、このとき(id:moony:20090527)の道具を出してきて、毛糸の端と端をつなげるのにフェルティングニードルでちくちくっとしたところ、結び目をつくるよりかなり自然にできたので、大満足でした。模様編みのちょうど凹んでいる部分にくるところでつなげると、目立ちません。縒りのあまい、ある程度太さのある毛糸なら、アルパカやアンゴラでも応用がききそう。
 きらいな糸始末地獄からの解放! うれしいです。
 洋裁でワンピースのベルトループをレース編みの針でつくったときも思ったけれど、手芸の世界はいろんなジャンルの技法がひょんなところで役に立って、奥が深いですねえ。