狭いジャンルで帳尻があう

 英会話の個人レッスンから帰ってきた主人がしょんぼりした様子なので理由を訊ねたところ、レッスンの先生のお母様が御高齢のため、もしかしたら近々に本国に帰るかも、と打ち明けられて、しかもどうやら一時帰国ではなさそうな雰囲気なので、落ち込んでいるとのこと。
 主人の英会話の先生のことは、以前もなんどか日記に書いたことがありますが(id:moony:20090503#p1、id:moony:20090627#p3)、ほかに主人から聞いたエピソードとしては、

  • パブで飲んでいるとき、かわいい女の子を見つけると、主人をその子の方向にこっそりどついてぶつからせたのちに、「怪我はなかったかい? ぼくの生徒がすまないね。おわびに一杯おごるよ」と女の子に颯爽と声をかける
  • 街中を歩いているとき、かわいい女の子を見つけると、主人に「おい、見てみろよ! すっごいプリティーガールが歩いているから!!」というようなことを非常にクリアなヒアリングしやすい発音で聞えよがしに叫び、女の子を振り向かせる

 ……英会話レッスンじゃなくてナンパのダシに使われてるだけじゃんそれは! というような内容のものが多いのですが、なにせ人生の先輩でもあり、主人にとっては結婚だの転職だの人生の転機にあれこれ相談もした相手なので、もし本格的に帰国となると、親友と別れるような、非常につらいことなのでそうです。
 そういえば、私ももうまる二年、おんなじ先生の個人レッスンを受けているけれど、一時間のレッスン時間のうち、三十分は近況報告と雑談に費やしてしまって、テキストがなかなか進まない。
 で、それは私の英語が上達したから長時間喋れるのかというとそういうわけではなくて、先生が私のヒアリング可能なレヴェルの英単語と私の英語の癖、冠詞や自制がめためたなことを熟知して喋ったり聞いたりしてくれているので、会話のラリーをつづけられているのじゃないかなー。私の英語って、先生以外のひとに通じるんだろうか。という疑問を抱いてしまって、ほかのひとと英語で話す自信がなくなってしまった。というのが目下の悩みです。
 ……そんなことをぼーっと考えていたら、さっきまでしょんぼりしていた主人がるんるんしていまして、どうしたのと訊ねたところ、先生と別れなければいけないかもしれない寂しさに、以前、オンラインレッスンでお世話になっていた外国在住の先生などに久々にメールをしてみたら、ちょうど来月の出張で訪日するので、会いましょう! という返事が返ってきたとか。
 人生、別離あれば再会もあり。
 しかし、国籍こそばらばらなのに、「英会話の先生」という狭いジャンルで、よくもまあ帳尻があったことだなあと感心した次第です。
 そして来月の先生の訪日の際には私もいっしょに会いにいくことになったらしい……。どうしよう英会話。