新人くん

 いじわるのためのいじわる、みたいなせりふを上司から言われてしまい、体調の悪さも手伝って、年甲斐もなく、客先近くのランチ屋さんでべそべそ泣いてしまった。しかも、たまたまお手伝いに来ていた新人くんのまえで。新人くんとふたりきりになったとき、癖の強い上司とチームを組まされるのが、せめて私だけじゃなくて、もっと要員の多いプロジェクトだったらね、と零したら「俺があしたからまいにち来ます!」と断言された。いやいや、基本的に別チームの君が日参したりしたら、もっとうえの上司にいったい何事かと思われてしまいます。と、つっこむくらいの余裕はできた。
 男の子ってどうしていつまでも新人くんでいてくれないのかなあ。あの上司にだって、こんなにも頼もしく、かわいらしい新人くん時代があったんだろうになあ。