ニョロニョロは発泡スチロールでできている

 GW明けのこの1週間は、あちらこちらの展覧会がばたばたと終了してしまうので、慌しいです。
 きょうは東京大丸の『ムーミン展』へ*1ムーミンにまつわる展覧会って数年にいちどはどこかで開かれているような。目新しかったのは、ムーミン谷博物館から貸し出された立体模型でした。ニョロニョロは発泡スチロールでできている、とわかったのが収穫です。でも。でもねえ。燃えるような赤毛のミイも、こんな葉っぱ色のひと、このひとのほかはピーター・パンかレゴラスくらいしかいないわっていうスナフキンも、スティンキーもモランも立体で見られたのはうれしかったけれど、やっぱり、5階建てだというムーミン屋敷のドールハウス*2が、この目で見てみたかったなあ、フィンランドにいつか行ってみたいなあ、という気持ちを掻き立てる展覧会でした。
 立体ではない展示物、トーベ・ヤンソンの原画は年代順に並べられていて、ムーミンの輪郭がどんどん丸っこくなっていくことがわかります。
 個人的に、見所、と思ったのは以下3点。

  • すごい顔で叫んでいるミムラねえさん
  • むちゃくちゃかわいい『ムーミン谷の冬』のボールペンスケッチ。実際の本の挿絵よりかわいい
  • たくさんのリンゴをエプロンに入れて運ぼうとしているママの、夥しい習作

 トーベはおなじ場面を構図や配置を変えてなんどもなんども描いたようで、同じシーンの原画と習作が並べられているのはとても興味深かったです。モランはとくに質感の表現に試行錯誤したみたい。陰影の入れ方の違いで、もはやおなじ生き物に見えないヴァリエーションが3種類。いっしょに描かれているムーミンは、もう迷いがない描きぶりなので、よけいにモランに懊悩する感じがひしひしと伝わってきました。
 ところで私ずっとずっと思ってきたのですが、おしゃまさんって、トーベ自身と印象がかぶります。