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『ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅』

これがたぶんひとりで静かに美術館へ行けるさいごと、展覧会を観に行ってきました。 お腹が大きいので趣味の展覧会鑑賞は躊躇しちゃうところだけれど、埼玉県立近代美術館*1は名作椅子のコレクションがあって、館内のあちらこちらで腰かけることができ、くた…

この夏のテーマは

雑誌の『ぴあ』、廃刊になってしましましたね。職場で定期購入しているので、仕事をするふりをして観たい展覧会だの映画だのを物色していたのに、今後どんな手段で情報を入手したらいいのかしら! インターネットがいくらべんりになったといっても、雑誌のペ…

『パウル・クレー おわらないアトリエ』

東京国立近代美術館へ行ってきました。おめあては、パウル・クレーの展覧会です。 http://klee.exhn.jp/ クレーの作品には、学生時代、講義のスライドでいちど観ただけの、印象的な一枚があります。以来、画集などをあたってみたものの、クレーは多作なので…

ルドゥーテと薔薇といつか挑戦する日

将来ぜひ挑戦してみようと、かねがね心に決めているジャンルに、「ボタニカルアート」と「3Dデコパージュ(シャドーボックス)」があります。 (……どうして「将来」かというと、これらをやっている同年代のひとを見かけたことがないからです。消しゴムはんこ…

『蔵書票展 エクスリブリス ブックメトロ』

目白に移動して、ブックギャラリー・ポポタム*1へ。お目当ては、「蔵書票展 エクスリブリス ブックメトロ」です*2。 旅する本のためのチケット「蔵書票」 とあって、蔵書票を切符に見立てるのはなかなかおもしろい趣向と思いました。まだ本が貴重品で、頻繁…

『大正イマジュリィの世界』

イマジュリィという聞きなれないことば、「大衆的複製図像」と説明されています*1。ようするに、本の装幀や挿画、便箋や封筒、絵葉書の柄、あるいは広告ポスターといった印刷物を飾った絵や図案、というふうに理解しました。大正と冠されてはいますが、ざっ…

『不思議の国の少女たち 山本容子のワンダーランド』

「アリス」を連想させる名まえの展覧会。ちょうど映画も公開されるし、タイムリーだなあ、意外に商魂たくましいのだなあ埼玉県立近代美術館。と思っていたら、なんと、公開時期が重なったのは、まったくの偶然なのだそうです。 ポスターに用いられている絵は…

きよらかな死

古代カルタゴとローマ展@大丸ミュージアム・東京*1。 展覧会のはしごです。ベルギー世紀末美術(id:moony:20091021#p1)と、紀元前に「地中海の女王」と謳われたカルタゴ。緯度も時代も違いすぎて食べ合わせが悪いんじゃないかしらと懸念したのですが、意外な…

その映画の舞台は「死都」

ベルギー幻想美術館@Bunkamuraザ・ミュージアム*1。 先日行ったメアリー・ブレア展(id:moony:20090930#p1)でコンセプトアートというものに触れて、べつべつの作品を寄せ集めると、なにか大きな世界観を表現するという仕組みに興味を覚えたのですが、異なる…

ずっと世紀末のままで

つづけて、日本橋高島屋へ移動。『クリムト、シーレ ウィーン世紀末展』*1です。 ウィーン世紀末とひとくくりにいうけれど、クリムトとシーレの印象は、対照的。シーレは19世紀というより、もうフロイト後の、20世紀の世界の絵のひとという感じだし、いっぽ…

町を去ったあとに、少年や少女が

「AQUIRAX UNO POSTERS 60's」宇野亜喜良60年代ポスター展*1を観に、ポスターハリスギャラリーへ。 mixiで教えてもらったのが、最終日前日! で、慌てて渋谷へ駆けつけました。 ギャラリーは、坂の途中に折れて入る小路のつきあたりの、古風なアパートメント…

まるで“EAT ME”と書いてあるお菓子

ここのところ、目にするもののたいていが段ボールか発泡スチロールか梱包用プチプチなので、もっとうつくしいものに触れなければ……、と突発的にメアリー・ブレア展に行ってきました。 メアリー・ブレア展@東京都現代美術館(http://www.ntv.co.jp/mary/)。 …

「尼門跡寺院の世界」展

きのう日記に書いた展覧会を観に行きました。 ひと言でいうと、あれは「かわいい展」です。 阿修羅展*1で混んでいるかも? と想像していた上野は、ルーブル美術館展で混んでいました。八十分待ちの行列を尻目に東京芸術大学美術館へ。 まず最初に目に付く展…

地名じゃなかった

さて、これだけで帰るには惜しかったので、片倉シルク記念館*1へ。 なぜそこへ行こうと思ったかというと、長い前置きが必要なのです。 さいたまスーパーアリーナのあるあたり、いまはさいたま新都心と呼ばれている一帯は、以前は建物といえばイトーヨーカド…

紙の宝石・蔵書票

「きょうは暑くなりますよ!」と気象予報士が高らかに宣言する日に、よりによって日本一暑い街*1へ行くことに。 県立熊谷図書館の「蔵書票の世界」特別展*2に行けるのが、きょうだけなんだもの……。 別名を「紙の宝石」ともいう蔵書票は、外国製のものをおと…

ニョロニョロは発泡スチロールでできている

GW明けのこの1週間は、あちらこちらの展覧会がばたばたと終了してしまうので、慌しいです。 きょうは東京大丸の『ムーミン展』へ*1。ムーミンにまつわる展覧会って数年にいちどはどこかで開かれているような。目新しかったのは、ムーミン谷博物館から貸し出…

夢に似ている

県立図書館のしかけ絵本展へ*1。児童図書の階の小部屋に絵本が置いてあり、じっさいに触ったりしかけを動かすことができます。こども用のちいさな椅子に座って、あれやこれや楽しんできました。 今回の展示のいちばんの目玉は、チェコのヴォイチェフ・クバシ…

コーネル装の古書のような

埼玉近代美術館にて企画展「アーツ・アンド・クラフツ{イギリス→アメリカ}」*1。 「ところで、アート&クラフトって、なんなの?」 と、美術館のある公園に足を踏み入れたところでIくんに訊かれる。えええ。そんな、いまさら、面と向かって訊かれましても…

ただうつくしいものよりも

駅で見かけたポスターがおやっと思うくらいすてきで、ふらっと訪れた展覧会「いとも美しき西洋版画の世界―紙片の小宇宙を彷徨う」*1で、ちょうどギャラリー・トークの真っ最中だった。 ちいさな丸い銅版画は、誂えたようにぴったりの丸い額縁のなか。美術館…

うつくしい日

埼玉県立近代美術館へ、澁澤龍彦展を見に行く。 もう。 すごいから。 行くべきよ。 でも、なんにもしらずに着いてきたIくんは、頭を抱えていた。いま通っているマンツーマンの英会話レッスンで「こんど展覧会に行くんだよ」「じゃあ今週の宿題はそのレポート…