ベーコン数

 職場の隣の席の男の子が語る休日の予定(とある交通手段で日本を旅する)がなんともユニークで、でも初めて聞く気がしなかったので、しばらく記憶を洗ったあと、
「もしかして、こいのぼり大学(仮名)の○○部じゃありませんでした?」
 と訊いたら、ビンゴ。
「どうして判ったんですか」
「だってむかしの恋人もそういう趣味のサークルにいたんですもん。Yっていうの」
「あ! ○○に住んでるYさん?」
 面識まであった!
 こんどOB会で会ったら、私は元気だと伝えてくださいね、ということになりました。
 ああなんだかこんなことは初めてじゃないような気が。一年まえにもあったような気が*1
 あいかわらず世界がせますぎる!
 でも、前彼が住んでいるところは人口1200万人で、私が住んでいるところは700万なんだよぉ。
 まあ世界じゅうの俳優を共演関係でつなげていくと6回以内にケヴィン・ベーコンにつながる*2らしいので、こんなことちっとも珍しくないのかもしれないけれど。





 一瞬だけ想像してみた。もしあのひとと出会ってなかったら、きょう、こんなふうにお話したとしても、珍しい趣味ですねっていっておわりだったのかな。一年まえも、かわったあだ名の子がおともだちなのねって笑ってそれでおしまいだったのかな。
 そんなふうに、恋人になるかもしれなかった知り合いの知り合いが、この世には幾人いるんでしょうか。