夢もはじらいもない

 ここ数ヶ月、月経周期がそれはもう不安定になって、心がやきもきやきもきする日々をすごしていたのだけれど、そういえばドミトリー効果ってあったなあ、長時間いっしょにすごす女性同士の月経周期が同調していくっていうの。他人のホルモンも月経周期に影響を及ぼすので、転職や職場の異動に伴って周期が変化するらしいよ。つまりいまの私だ! ……と思い至ったころにおなごウィークが到来。ほっとひと安心しました。
 ここ一年ほどはルナルナ*1という携帯サイトに日付を入力して月経周期を予測していました。これは排卵日も予測してくれるので、たぶんオギノ式、いわゆる法皇猊下に唯一許された例のあれ。しかし、しょせん日付データを機械的に計算しただけの予測なので、環境が落ち着いているときはともかく、ひとたび変調すると、「予定日を二週間すぎたのに日付の入力がありませんよ!」だなんてわざわざメールをくれて、こちらの焦りや困惑を増幅して逆効果です。
 それでとうとう、基礎体温計を導入することにしました。

 水銀の体温計は、毀れたときに誤飲すると恐れがあるのと、錬金術では水銀は月と女性の象徴で硫黄と対をなすのだったなあ、と朝っぱらから衒学趣味に耽溺してしまう危険性があるのとで却下です。
 ほかの購入ポイントは、

  • 日々の体温を転記するのはめんどうすぎるので、本体内のメモリに記録機能があること
  • 計測に時間がかかるのはめんどうすぎるので、予測検温できること

 これくらいハードルが下がらないと、私にはむりだわ。と自分に甘くしたので、なんとか毎朝検温をつづけられています。
 さて、感想としては、これが想像以上にはっきりとわかるので、びっくりです。排卵痛のような痛みがあったと思うとしばらく高温期がつづき、がくっと体温が下がると月経開始。グラフで表すとほれぼれするくらいの変化。私のからだってこんなにわかりやすかったのね! という衝撃。
 主人にはよく「あれのまえの時期の絹子って、ひとが違ったかと思うくらい怖いときがあるんだもん……」と言われたものですが、しょうがないよね、これだけ体温が違ったら、別人格だと思ったほうがいいよ。と、グラフを見せて説明しました。
(男性は数字で説得するに限ります)
 体温のほかに、生理通やおりもの等のあった日を記録することもできます。「予測の精度向上のため」というお題目がつくと、データ収集って燃えるわ、意外なことに……。というのも、新発見のひとつ。
 なにぶん親不知もまだすべては抜け切れていないし(id:moony:20090421#p1)、「年度初めに生まれる赤ちゃんがほしい」という野望もあるので、子づくりはまだまだなのですが、いまからアップしていけばスタートダッシュできるのではないかしら(婉曲表現)と、夢もはじらいもないことを考えているところです。





 そういえば以前、穂村弘のエッセイから発生した「人生の経験値リスト」(「合コン」や「献血」や「モデルルーム見学」といった項目に、経験の有無で○や×をつけていくもの)が流行ったでしょう? あれの女性特化版をつくるなら、ぜひ加えるべき項目だと思う、基礎体温計測。
現実入門

現実入門

(文庫版も出ているけれど、ほむらさんのうしろすがたを私の日記に載せたいので、単行本のほうです)





 追記。
人生の経験値リスト」の初出は、『現実入門』じゃなくて、『世界音痴』だったみたい!
世界音痴

世界音痴

 やけくそで、いちばん好きなほむらさんの写真の表紙の『もうおうちへかえりましょう』も貼っておきます。
もうおうちへかえりましょう

もうおうちへかえりましょう