無限ではないという手触り
……あっ。
なんだか、いま、頂上が見えたかも。
いや、頂上そのものが見えたというのではなくて、
薄暗い空の下、霧の立ち込める山を登っていて、
見えるのは自分の足と、その足が辿る獣道だけ、
たったいま自分のいる斜面が山の何合目にあるのかもわからないけれど、
遠い前方、上のほうでなにかがきらりと光って、
頬になにかあたたかいものが触れるので、
たぶんあれは朝日。東にある頂上の突端から太陽が顔を出したところ。
あちらに頂上があるということ、それだけはわかった。
……と、いきなりポエムを書いてしまいたくなるような、そんな一瞬が、きょうのきつけのおけいこの最中にはありました。
二重太鼓の練習を始めて(id:moony:20090908#p1)、ひと月と半をすぎて、やっと……。
でも、ぎゅっと結ぶのに気をとられると、ひと巻きめとふた巻き目めのラインががたがたにずれてしまいます。
そこを注意しいしい進めると、こんどは締め方がゆるくて帯はぼこぼこになるし、帯締めが寸足らずにしか結べなくなるのよねえ。
さきはまだ長いです。
でも、長いというだけで、無限ではないという手触りが合ったから、大きな進歩かしら。
「付け下げに袋帯を二重太鼓で、ご自分で着付けていらっしゃいね」と先生に宣告された、友人の結婚式まで、あとひと月です!