てまひま

 生まれて初めて、やっていまいましたよ。
 朝、炊飯器の蓋を開けたら、炊飯釜の側面の1合のラインまでのお水と、それに浸ったお米(1合ぶん)が……。
 予定だと、そこには炊き立てごはんがあるはずだったんですけど。
 ゆうべ、予約ボタンをセットし忘れていたみたい。
 この、しゃもじを握っている手をどこに振りおろせばいい?
「レンジでチンするごはんとか、冷凍のピラフとかないの?」
 と主人に訊かれたのですが、あいにく、ここのところある種の潔癖症を発症していて「そういう」食べ物はもう食べないんだもん!! と決意していたので、なんだか手間がかかる食べ物しか、いまのうちにないんです……。
 お正月のお餅のうち、いくつか残っていたので、それを焼いて食べてもらいました。ぜんぶおかきにしなくてよかった……。
 お餅、すてき。意外にインスタント食品。
(まあ、お正月の食べ物だもんね)
 てまひまをかける食生活はいいけれど、てまひまをかけるしかない食生活はいろいろと危険をはらむなあ。と思ったことでした。
 といいつつ、きょうも干します。
 ドライトマトの自作です。材料はプチトマトひとパックと塩。
 作り方を調べると、半分に切って、スプーンで種を取り除く……というようなことが書いてあるのですが、まあ、めんどくさいですよね。そういう類のてまひまは忌避したいタイプなので、種を取り除かないでつくっちゃおうかなあ、と考えたのですが、2等分にしたのを力を加減しつつ指で抓むと、種だけ出てきました。あらかた水気をとったら、電子レンジで5分。いちどレンジ内の水蒸気を逃がして、また5分。
 さらに2分かけると果肉がすこし焦げてしまったので、すこし水分が残っている程度でレンジはやめて、あとは自然乾燥に切り替えるのがよいようです。
 味見すると、これがもう、ドライトマトひと粒の質量イコール旨味の質量!! というような、おいしさの塊でした。
 ひとパックが味見でずいぶんかさが減って、こんどはもっと大量につくろうと思いました。ミディトマトでもおいしそう。
 生のトマトをレンジにかけると、びっくりするくらい水蒸気が出るので、レンジのなかのこびりついていた汚れも落とせて一石二鳥でした。