晩年きぶん

 保険ブローカーの方に自宅に来てもらい、生命保険と医療保険の相談をしました。
 こういうものに関しては「素人がゼロから調べるより、プロに訊いたほうが時間が節約できていい」ということになったのです。
 亡き祖父が生前、私にかけていてくれた保険の、あまりのオプションの多さとその内容の無軌道さに、みんなで「うわあ……」となったりしつつ、主人の生命保険と医療保険を決め、私の医療保険の見直し。あとは子どもが生まれたり、ライフステージに変化があったとき、その時どきで再考していきましょうということになりました。
 自宅で保険相談に乗ってもらえると、過去の傷病歴の資料など、すぐに取り出せて、便利でよかったです。
 あと、我が家でお願いしたブローカーの方だけなのかどうか、訪問の際に、マドレーヌやシュークリームなど、手土産をわざわざ持参されるのです。
 こちらが相談料や出張費を支払っているわけでもないのに、そんなことまでされて、いいの……?! タダより高いものはないっていうよ!! と恐れ戦いていたのですが、
「だってブローカーには保険会社から相当の仲介手数料が入るはずだよ。保険って人生で二番目に高い買い物なんだから。一番目が住宅で、三番目が自家用車」
 と主人に諭されて、そうなのかっ! と納得したり、しました。
 じゃあ、人生で一番目と二番目に高い買い物を、もう終えちゃったのか……。
 いきなり、人生の晩年に突入した気分です。