朝活は中高生の部活の朝練みたいなもの

 気づけば、六月も始まってもう一週間。
 ここのところずっと、活動量が冬眠ちゅうの獣なみに落ちていました。じつはこの四月に、

  • 主人の転職に伴い、起床時刻が午前八時から午前五時半に変更。しかし残業により就寝時刻は変わりません。
  • 私の職場で、五人態勢が四人に人員削減。さらにその四人中二人が異動。恐ろしく高まる負荷。

 と、けっこうな変化があって、ふた月のあいだ、少しずつ少しずつ疲れが蓄積し、とうとう身動きがとれなくなったような塩梅だったのです。
 疲れていると、おいしいものを食べることだけが生活のなかの娯楽になるけれど、あんまり疲れが積み重なると、ごはんを食べるのさえ億劫。というのが、新発見でした。
 しかし、きのうになっていきなり、食欲というか、おいしいものを自炊して食べたいという意欲が湧いてきたので、どうやら、疲労量と回復量がやっと逆転したようです。
 新しい生活に体が慣れるのに、ふた月かかるのねー。
 と思っておくと、今後、なにかあっても、まぁたいていは大丈夫な気がします。
 ちなみに、主人の転勤に伴って起床時間が二時間半も早まったのは、転職先の始業が早いとか、勤務地がそれくらい遠いとか、そんな理由では一切なく(むしろ始業時刻は遅くなった)、新しい職場が「朝活」のメッカのようなエリアにあるためです。
 英会話レッスンと、スポーツジムと、勉強会! うちの主人は『日経ビジネスアソシエ』の特集記事はぜんぶ試してみたくなる、ミーハーな人間なのです。
 朝早い家族のために、ごはんづくりに朝五時半起きって、そういうことをしている奥さんお母さんは世の中にたくさんいらっしゃると思うけれど、我が家の場合は、理由が朝活っていうのが、ちょっとむかむか。
 ……と思っていた時期も四月五月ちゅうにはありましたが、まあ、中高生の部活の朝練みたいなものと思えばいいのかもしれない。それならあんまり腹が立たない。と、天啓のように閃いたのでした。
 夫婦でいっしょに楽しい経験をしたいという気持ちもあるけれど、基本的には、なにかよそで楽しいことをして、「楽しかったよ」と報告してくれればそれでいいなあ。……私がもともと、ひとりでする楽しみが好きだし。編み物とか、読書とか、展覧会鑑賞とか。
 そんなことを考えている六月です。