朋あり遠方より来る

 というわけで(id:moony:20101005#p1)、主人の英会話の先生(習っていたのは以前のことなので、元・先生か)、J先生の来日にあわせて、夕食をごいっしょしてきました。
 場所は英語のメニューもある日本食のお店。……だったんだけれど、お店のひとが料理の一品ひとしなについて述べる産地だの味付けだの口上が日本語のみなので、これを英語に訳すのがすっごくむつかしかったです。湯葉とか……山形牛とか……もう……。自信があるのは魚沼産こしひかりを「日本米ではいちばん有名なブランド米で、なかでも最も高値で取引される産地でとれたお米です」と説明したことくらい。ああ最上級って楽ちん。
 J先生はとてもあかるい、気さくなひとで、現在の仕事のことや、今回の日本出張のことなど、私でもリスニングできるように易しくゆっくり、いろいろとお話してくれました。「スミマセン」が謝罪も感謝も注意喚起も兼ねてフレキシブルすぎるのが日本に来てもっとも印象的だったそう。いやいや「ドーモ」なんてイエスの意味にもノーの意味にもなりますよ、とか。そのほか、英語学習者の日本人、韓国人、中国人のそれぞれ気質の違いなど。
 絹子はシャイなのね、とさいしょはいわれたのだけれど(それはつまり、私が言葉少なだったから……)、いま思い出すと、さいごのほうは私と先生ばかり会話していた気がする。たぶん、お酒の力のおかげだと思う。
 というか、今回の会食でいちばんショックだったのは、主人の英語が意外に拙かったことです。以前、主人のもうひとりの英会話の先生とダブルデートしたときは(id:moony:20090503#p1)、ああ、私と違って流暢に話すなあ、と感心していたのになあ。あれから私の英会話の能力が向上したのでそんなふうに感じた、のかしら?? しかし、主人は私の二倍、つまり週二回のレッスンを掛け持ちしているので、それでこれとはどういうことなの?! 費用対効果的に!! とあとで問い詰めたところ、さいきん学習内容を日常会話からビジネス英語にシフトしたので発言するまえにちょっと考え込んでしまうんです。と弁解していました。そんなものなのでしょうか。
 リーディングはなにかしてる? と訊かれたので、児童書を読んでいるけれど(id:moony20100126#p1)けっこう知らない単語が多い。子ども向けの本って意外に動物の種類のなまえがいろいろ多岐に渡っていて……という話をしたら、児童書より、なにか興味のあるジャンルの雑誌のほうがいいんじゃない? 大人向けの語彙が身につくし、記事なら文章が長くないし。と提案されました。興味のあるジャンル……。きつけ、は恐らく英語の雑誌がないし。編み物、は海外には編み図がなくてすべて文章で記してあるそうだけれど、それを読みこなせても取得できるのは英語のリーディングっていうのとは違うなにかべつのスキルのような気がするし。映画かなあ。ブラッド・ピットジョニー・デップが好きですよ、と答えたら、じゃあ雑誌の"People"や"Entertainment Weekly"を買って、知っている顔の写真が載っているページだけ読めばいいのよ! とのことでした。おお。いまだかつてこんなに具体的なリーディングのアドヴァイスを受けたことがないわ。
 終始とても楽しい時間をすごせたのだけれど、結局、英語学習の相談になってしまったのは申し訳ないことでした。もしもわれわれ夫婦の英語がもっとましだったら、ほかの話題になったはずだものね。英語を話すことだけでいまはいっぱいいっぱいだけれど、英語でなにを話すのか、それこそが問題なのだわと思った次第。精進を重ねて、つぎにJ先生とお会いするときはもうちょっとこう、なんとか、したいものです。とりあえず外国の雑誌も売っている書店に行って、"People"か"Entertainment Weekly"を買ってこよう。