30代の地殻変動

 固有名詞の多い話をします。
 結婚まえ、私がよくお洋服を買っていたのはSTRAWBERRY-FIELDS*1でした。仕事着はSTRAWBERRY-FIELDSで、休日の服はDo!Family*2。STRAWBERRY-FIELDSはフェミニンで上品なオフィススタイルという感じで、とくにベージュの色がきれいなのが、黒と白のほかにベースカラーとして重宝で、よかった。が、あのレギンス大流行のころに、なにをとち狂ったのか、どばーん!(ウエストなんかない、の意)で、ぎりぎり!(太ももの真ん中までしかスカート丈がない、の意)……というサックワンピースばっかり売るようになって、これはもうむりだなー、と思い、卒業したという経緯があります。
(レギンス前提のミニスカートって、レギンス不可のオフィスでは、ヌードカラーのストッキングだと露出度が高すぎるし、黒ストッキングをあわせるとせっかくのきれいに澄んだ色あわせが濁るので、いやだったのです)
 それから、これといって心惹かれるお店もなくて、お洋服ジプシー、あるいは放浪の旅を続けていたのですが、先日、ひさびさにお洋服にひと目惚れ。
 でも。でもね、こんな服だったの。




 私、32歳なのに着ていいのかこりゃ……? かわいすぎるんじゃない?! と、悩みました。お値段もそんなに高価なわけじゃないし、やっぱり、もっと若いお嬢さん向けなんだろう、とその場では断念。
 しかしひと晩経っても気になって、ブランドの公式サイトを検索。SOUP*3のコンセプトは「大人で上品なテイストをベースに、ファッション性ある商材を様々なシーンに合わせリーズナブルに提案」だそう。……大人って具体的に何歳なの? さらに雑誌の掲載情報もリサーチ。えーと、『MISS』の6月号にアイテム掲載。でもって、雑誌『MISS』*4のキャッチフレーズは『30代の「おしゃれコンサバ」No.1雑誌』だそうです。!! 30代向けの雑誌に載っているブランドが出しているお洋服は30代が着ても許されるわね?! そうね?! ……と、ものすごい執念で理論武装してお洋服いちまいを買いました。ほしかったものが買えてうれしいけれど、くたびれた。ぐったり。 しかし『MISS』の表紙とか、いままでまじめに見たことがなかったけれど、30代って、いまはこんなのもありなのねー。20代後半からナチュラル系方面をさまよっていたので(けっきょくコンサバが好きなのに、それが迷走の理由という気も)、こんな華やかなイメージが30代とはまったくもって。先月読んだ『ハンドニットの可愛いストール はる・なつ・あき・ふゆ』(id:moony:20110531#p1)も、すごくかわいいのに、商品説明に「30代からの」とあって、とってもびっくりしたのでした。私がぼんやり考えていた30代と、世間での30代ってものすごく違ってきている、なにか地殻変動みたいなものが起きたのかしら、やっぱり1980年代生まれのひとたちが30代に参入してきたのが大きいのかなあ、ととりとめもなく考えた1979年生まれの私です。
 こんなことはお化粧品のほうにも、じつは、以前ありました。大学生のころから使っていたfreeplus*5の基礎化粧品が、お肌の曲がり角に伴って効き目薄になってしまい、数年のあいだ基礎化粧品ジプシーしたのですが、ふと気づいたらfreeplus自体に「数年前とはなんだか違う! そんな方へ」というちょっと上の年齢層向けのラインがリリースされていたという……。
 年齢を重ねているのって、私だけじゃないんだなあ。同世代もおんなじだけ年をとるのねえとダイナミズムを感じた出来事でした。
 それにしてもお洋服屋さん遍歴やお化粧品遍歴の話は、なにか気恥かしいものですね。