よりぶざまな存在と、ふたたびの『ナルニア』

 きょうは、主人とフィットネスジムに行きました。
 ごくたまにしかできないけれど、主人といっしょにジムに行くと、とても落ち着きます。それは「同じ空間に私のほかに、よりぶざまな存在がいる、きょうは」という安心感からです。ストレッチの時点で悲鳴をあげているもん。それで、はじめて受けるレッスンなどは、主人といっしょの、この機会を狙います。ブービーイカー的ななにか。
 でもちょくちょく日記に書いてきたとおり、主人は休日出勤が多いので(そして「代休? なにそれおいしいの?」状態なので)、ほんとうに、数か月にいちどくらいしかいっしょに行けず、そのため三十分以上のレッスンは激しすぎると拒否されてしまう制限つきです。まあ、そのブランクゆえのぶざまさなのは承知の上なのだけれど、もうすこし長いレッスンも受けたい……。でもそんな運動強度に主人が耐えるようになったらもっともぶざまなのは私で元も子もない……というジレンマです。
 帰宅して、『ナルニア国物語』ふたたびです。まずは、録画しておいた『カスピアン王子の角笛』。

ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 [Blu-ray]

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 あれ? 『カスピアン王子のつのぶえ』ってこんなお話だったっけ? 読んだことのないシーンが出てきて、しかもそれが盛り上がり的な位置づけだったので、私、原作を読む順番を間違えた? と本気で心配になりました。というかカスピアンとスーザンが……。ピーターも、こんな性格の子だったかしら……。
 カスピアン役のベン・バーンズがかっこよかったのは収穫だったものの、ストーリーの改変ぶりになにかかなしくなってしまって、これはレコーダから削除、がすぐに決定になりました。
 つづいて、『アスラン王と魔法の島』を、ブルーレイで。(これだけはディズニーチャンネルで放送されなかったのは、配給がウォルト・ディズニーから20世紀フォックスにかわったためなの? ディズニーのけち!)
 こちらは、『朝びらき丸 東の海へ』の映画化作品。劇中で訪れる島の順番が入れ替えられている等の改変がありつつも、仕上がりとしてはさほど違和感ないように感じました。カスピアンたちが乗る帆船「朝びらき丸」も、うっとりするほど原作の挿絵に忠実な見た目で、そもそもこれをモデルにあの挿絵が描かれたんじゃないかしら錯覚するくらい。王子様役から王様役に出世したベン・バーンズもあいかわらず、否、いやますすてきさでした。
 第2章と第3章で、どうしてこんなに評価が違うんだろうと自分でもふしぎになったんだけれど、原作が好きな子どもという視点で観たときに「なんじゃこりゃ?!」と感じる点があるか否かだなあという結論になりました。ものすごい改変ゆえにおもしろくなっている映画というのはたしかにこの世にあるけれど、大人向けの原作をもつ、大人向けの映画なら、「いろいろ事情があったんでしょうねー」のひとことで終わることも、子ども向けでは、そうはいかないものね。児童文学が原作の映画については、ここ数年ずっとぐるぐるおんなじことを考えつづけて(id:moony:20110121#p1)、やっと自分でもなっとくのいく答えが出た感じです。ナルニアの映画シリーズは何年もかけて制作されていて、きっと映画としても古典的存在になることを目指しているのだろうから、あんまりすっとんきょうなことをやってほしくないなあ。原作へのリスペクトというのは、原作を好きなひとへのリスペクトでもあるよね。