忙しいのがふしあわせなのではなく

 今週の後半は、雨降りの模様。と、朝の天気予報がアナウンスしているのを目にして、
「あら、ざんねんねー」
 となにげなく呟いたら、おなじ番組を観ながら出勤の準備ちゅうだった主人が、
「ざまあみろ」
 と吐き捨てました。なんだかきゅうにやさぐれた?!
 なんでそんなこと言うのよ、と訊いてみると、
「だって電車のなかも空いているんだもん……世の中みんな休んでるんだもん……」
 それで、妬ましさが嵩じて、嘲りたい気持ちになったのだそう。おおお。世の中がゴールデンウィークだってこと、ひみつにしてたのに、ばれていたみたいです。
 夜。終電を遙かに超えて、もうすこしで朝じゃない? という時間帯に主人が帰宅。あんまり残業になったので、上司から、
「宿泊料がいつもより高くても全額支払うよ。それかタクシー代を出すよ。どっちがいい?」
 という申し出があったけれど、タクシーで帰ってきたとか。
 えー、ホテルに泊っちゃえばよかったじゃん! と、その話を聞いたときは思ったのだけれど、お泊りした翌朝、ホテルのダイニングで、ほかの宿泊客はみんなこれから遊びにいくのでキラキラしているのに、自分はよれよれの二日目のクールビズ姿ってたしかに不幸だなあ……、となっとくしました。
 しかしそのがんばりのおかげで、当初のGW後半の四連休のうち、木曜日と日曜日は休日出勤かも……という当初の予想を覆し、休日出勤は無しになりました。四連休なんて年末年始以来! 豪勢! と感動。でもよく考えると、考えなくても、ただのカレンダー通りだ。
 ところで四連休だと、あれ? ふつうに、二泊三日くらいの旅行ならできてしまう? 台湾とか香港とかくらいなら行けちゃうよ。だけど、休日出勤があるものと踏んでいたから、こまかな予定を入れてしまったあとのまつりで、遠出はむりなのね。
 私はずっと「忙しいのって、いやだなー、ふしあわせだなー」と思って来たけれど、ほんとうにいやなのは、忙しさそのものというより、先が見えなくて予定が立たないことだなー、と今回、考え直しました。結果としては四連休だけど、四連休にしかできないことをするのと、一日だけのお休みみたいにすごしてそれが四日つづいたのとでは、しあわせ感がぜんぜん違うでしょ。