ええいああ

 日曜日なのをいいことに、だいぶ寝過ごし。
 起きてTVを点けたら、ちょうどUEFAチャンピオンズリーグ決勝の、しかもPK戦が放送されているところでした。ホームスタジアムで戦っていたバイエルン側の五人目のキッカーが、蹴った球をチェルシーゴールキーパーにはじかれて、ショックでユニフォームで顔を隠してしまったのに、おもわずもらい泣き。
 PK戦が、観ているこっちもつらいのは、この、はずしてしまった選手の姿を目の当たりにする瞬間のためだよね……。
 そのあと、大相撲五月場所千秋楽の優勝決定戦(これもいわばPK戦みたいなものだわ)で、旭天鵬が史上最年長初優勝を決め、付き人ともどもうれし泣きしているのを見て、またもらい泣き。泣きつかれた……。
 くやし涙もうれし涙も、戦いに臨んだ者だけが流せるんだぜ……と呟いてみたりもしましたが、どう考えてもこれは、きのう読んだ『町でうわさの天狗の子 9 (フラワーコミックスアルファ)』のなかで金ちゃんが引用していたロベルト・バッジォのあの名言、「PKを外すことができるのはPKを蹴る勇気があったものだけだ」の、できの悪い焼き直しだよね。*1
 してみると、ひとの涙に便乗するもらい泣きは、フリーライダーみたいなものかしら。

*1:しかし、バイエルンのGKのノイアーがPKの三人目だったので意外に思っていたら、バイエルンにはPKを蹴るのを拒否した選手がいたらしいと聞き、バッジォのことばがあたらめて沁みること沁みること。