すごくびっくりしたこと2012

 おせち料理を大みそかのうちに食べだすのって、北海道だけの習慣らしい……。
 年越しそばを食べたらさらに口さみしくなったと主人がいうので、おせちのお重を食卓に出したら、
「まだ大みそかの夜なのに、おせちを食べちゃうの?」
 と、びみょうな顔で問われ、
「実家だとこうだったよ? というか、除夜の鐘が鳴ったんだからもうお正月でしょ」
 と答えたのだけれど、本州では元旦あけてからおせちを食べると知り、衝撃です……。
(たしかに、私の母方のルーツは北海道)
「おせちを食べだすタイミング」なんて、ふだん世話ばなしの話題にものぼらないから、いままで知らなかったよ。
 でも、一般的と思っていたそれがじつはそうでもないということがわかって、血縁の家族以外との共同生活ってあらためて文化の衝突だなあと思ったり、「おせち 大みそか」で検索したらすかさずGoogleが「北海道」というワードを添えてきてインターネットすごいなあと思ったりしました。
(そして、大みそかからおせちを食べるのは、もしや「大掃除を終えたキッチンで派手な煮炊きしたくない」という北海道人の合理的なアレか、と調べてみたら、江戸時代の元来の風習が北海道でのみ残っているという説*1を見つけ、その思いがけない古式ゆかしさに、なんだかほっとしています。クリスマス・プレゼントをもらえるのはイヴの夜というのといい、むかしは洋の東西で、一日は日没から始まったのね)
 そんなわけで年越しは、びみょうな面持ちの主人といっしょに例年通りのジルベスターコンサート。去年、おととしの「うんむむむ〜?」感が完全に払しょくされる、すばらしいぴったりさかげんのできばえの余韻と、指揮者の方のおもしろげなトークとを、空気の読めない司会の茂木健一郎がすべてブチこわしていくというカオスな展開でした。いったいなんだったのあれ。